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体験談【オーストラリアのワーキングホリデー】

女性 Y・Tさん(28歳)
オーストラリアの福祉ボランティア体験

オーストラリア

2002年、1月末に日本を出発しオーストラリア・シドニーに約1年滞在してきました。 目的は自分のやりたい事をやって生きたいと思い、長年勤めた会社を退職し、 また若い時に何でもしておきたいという気持ちから海外生活をしてみたい、オーストラリアで今後始めようとしている福祉を勉強してきたい、 いろんな国の人と話がしてみたいと思い不安でしたが自分が決めた事なので渡豪しました。

オーストラリア・シドニーの滞在先は友人の知り合いの方の家を紹介して頂き、ホームステイしていました。 ホストファミリーは5歳の男の子と両親の 3人暮らしで2月に新生児が誕生してくるのでベビーシッターを条件に滞在させてもらうことになりました。

ベビーシッターや家事手伝いをして食費だけ払って家賃を払わなくて良いという滞在のスタイルをオーペアと言います。 来たばっかりの私は同時にいろいろな事をやっていかなければなりませんでした。何もかもが初めての事ばかりで当初1ヶ月~2ヶ月はホームシック にかかり良く泣いてました。1年も暮らして生けるかな?という不安がいつもありました。そして全くと言っていい程の英語の力の無い私は 2月から語学学校へ通いました。

オーストラリアは移民国なので学校に来ている生徒達もタイ・チリ・アルゼンチン・韓国チェコ・中国等々多種国でした。 国によって言葉も違うし文化ももちろん違います。先生や友達に良く言われていたのは「日本人はどうして無口なの? 何でもっと勉強しようとしないの?」と良く質問されました。聞いた時に「何で?」と思い考えてみたところ他のみんなは授業中わからなければ 手を上げて先生に質問しているではないですか!?

学校風景

私は質問したことが無いし質問されても自分の意見はYES/NOぐらいしか言えずに綺麗に文章を作って答えを返さないといけない!! という考えが邪魔をしていて結局、話せないまま逃げてしまっていて無口で勉強する気がないというふうに 伝わってしまってる事に気づきました。日本人の友達と話をしていて「今までの日本での英語の勉強って文法だけやったね、 他の国の人の英語を聞いていると文法はひどいけど相手にとりあえず自分の言いたい事が伝わったら自分は英会話出来てるって自信持ってるもんね!」 という事がわかりそれから恥をかいてもいいからどんどん話さないと自分の身に付いてこないとを知りました。イヤでも1年いると英語は ペラペラ 話せる様になるのは大きな勘違いでした。

滞在して、学校に通い初めて約1ヶ月になりだいぶん生活にも慣れてきたから目的としている福祉のボランティアに行こうと コミニュ二ティーセンターを探す事にしました。 ボランティア活動の情報はエージェントに行けばたくさんあるから日本でも何度かボランティア活動をしてきたからすぐに出来ると思ってた 考えは甘かった様でした。

まずエージェントに行って「ボランティア活動をしたいんですが?」と訪ねに行ったところ「ボランティア活動の手続き料として$130かかります」 と言われて何の手数料かと聞いたところ、「英語が話せない分の面接する時の通訳料代です」と言われて貧乏生活の私には$130が すごく高い金額に思えて私は何の為に学校に行っているんだろう?ボランティアするのにお金がかかる? とパニックになってしまいました。

お金を払うくらいなら自分で探そうと思いホストファミリーに相談したところファミリーの友人が福祉関係の仕事をしている方だったのでボランティア 先を紹介して貰える事が出来ました。

パンフレットを貰えたので早速ボランティア先に電話しようと、自分の言いたい事をまとめて電話をしました。 自分の言いたい事はとりあえず言えたのですが相手が何を言っているのか緊張してさらに聞き取れなくて結局あいまいな感じで電話を切ってしまいました。

電話では難しいと思い場所を調べて直接ボランティア先へと足を運びました。そしてもう一度ボランティアをさせて欲しいと願い出て面接出来る日 までアポイントを取れたのですが、面接の時にどんな内容のボランティアがしたいの?とか聞かれても英語が理解出来ない私は自分の意見だけ を伝えるのに精一杯で、相手は「今の学校を卒業してからもう一度出直してくれる?あなたの今の英語では利用者の言葉は理解出来ないから ボランティアをお願いするわけにはいかないわ!またこちらから連絡するからプロミス(約束)だから」と言われてその意味さえわからずに 面接を終えました。

ボランティア

その時はなんとなくしか理解が出来ずにボランティアをさしてもらえない事は確かだと思い、私は何の為にオーストラリアへやって来たん だろうと思いすごく落ち込みました。

しばらく英語が怖くなって人との会話を避けてしまってました。ここが自分の弱い所だと気づき、恥をかいてもいいからまずは身近な 人から話かけてみようと ホストファミリーとどんどん会話をしていく様にしました。そうすると間違った話し方をすると相手が直してくれたりして 間違った事で会話がふくらみホストファミリーとのコミュニケーションが上手く取れる様になりました。 毎日の会話が少しづつ自信につながって行き、ボランティア先からの連絡を待っていては1年があっと言う間に過ぎてしまうからと思い再び足を運びました。

ボランティア先の方は「アッ!英語が話せない智子がやって来た!」と思ったでしょう、でも福祉の勉強がしたい熱心が伝わり 私は挑戦して4回目でやっとボランティア活動が出来る内容を紹介してもらいました。 この日まで約1ヶ月半かかりました。そしてボランティアの内容は毎週水曜日はデイサービスと金曜日は街郊外へのバス旅行です

<水曜日・デイサービス>
9:00 利用者が一台のバスに乗って到着される
9:30 お一人づつに何が飲みたいか聞く(コーヒーか紅茶)、またランチは何が食べたいか聞く
10:00 ビンゴゲーム(一人c5をかけて)~その間にスタッフは近くのスーパーへ行きランチの材料の調達をしあと郵便局の私書箱 チェックや新聞を購入しランチを作る
12:00 みんなでランチを食べる ~フリートーク~
13:00 利用者はバスに乗って帰宅される

<金曜日・バス旅行>
8:30 スタッフはコミュニティーセンターに集合し各利用者の家をバスで迎えにいく
10:00 全員揃ったところでトイレ休憩でマクドナルドに立ち寄る ~シルバープライスでコーヒーとアイスクリームがc40で購入される~
12:00 当日メインの場所に到着しランチを食べられる ~海が綺麗に見える所や公園が綺麗で自然がいっぱいあるところをメインとされてました~
14:30 現地を出発
16:00 各利用者の家に送る

以上のような活動内容をやってました。実際に現場に入ってみると英語が話せて当たり前の環境なので面接での英語が理解出来ないと無理!と言われていたのが分かりました。 でもスタッフの人がやさしい方だったのでいつも「英語はどう?上達した?オーストラリアは好き?」と気楽に話しかけてくれる方だったので 安心してボランティア活動が出来ました。

利用者の方は85歳から100歳の方がおられてやはり言葉を聞き取るのに難しかったです。そんな時はスタッフの人に 間に入ってもらったりして会話を楽しんでいました。 利用者の方にも前向きな姿勢が伝わったのか私の上手くない英語に耳を傾けて頂き、体全体で会話する楽しさを勉強できました。

そのコミュニティーセンターの目的は~一人暮らしでお家に居ないで外に出かけよう~とされています。 みなさんお洒落して出かけてこられて何歳になっても特に女性の方は レディであることを維持されておられます。

当初は言葉の壁や文化の違いなどでコミュニケーションの取り方などですごく悩んだりして落ち込んでいたりしましたが、 自分がどれだけ本気で物事をやって行くかって言う気持ちさえあれば人間何だって出来るって事をこの1年で勉強してこれたと思います。

帰国寸前に日本に帰りたくないと言う気持ちでいっぱいでしたが一生に一度の経験が出来た事、日本では味わえない体験が出来.行って良かったです。
where there is a will where there is a way ~意志あるところに道はある~

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